瑞穂

台鉄の山線を下って秘境の温泉、瑞穂温泉郷にやってきた。かつて、日本人の移民村が多かった地域らしい。秘境の温泉地らしく人もまばらだ。大型ロッカーの場所を駅員さんに尋ねると、「ここに置いていくといいよ。いつ取りにきてもいいからね。」と駅舎で預かってくれた。親切な駅員さんありがとう。

瑞穂温泉郷

温泉までの道のり

駅から温泉まではバスが通っているが、1日4便で使い勝手がよろしくない。タクシーで行こうと駅前で待つが人もおらず、常駐タクシーもない。アプリで調べると、ここから歩いて片道45分、歩ける

瑞穂駅前
温泉までのバスメモ
花蓮客運「瑞穂站」バス停から「紅葉派出所」下車(目的の温泉により下車駅は違うので要確認)
1143「紅葉」行きバス
6:50、10:40、14:00、17:10発
24元

2018.8月現在

道路の脇には南国らしい椰子の木やサトウキビ、果実畑が広がり、完熟果実の香りをやわらかな風が運んでいた。遠目には、青々として野生的な山が広がっている。時折、真っ黒に日焼けした住民の人たちがスクーターで横を通り過ぎていく。この地域は、原住民のアミ族の割合が多いらしい。村人たちはあちこちで集い、音楽をかけながら外で涼をとっている。教会からも、なぜか歌謡曲のような音楽が聞こえてくる。ゆったりとした空気が流れ、歩くのも苦にならなかった。

椰子林温泉飯店

旅館も併設
椰子林温泉飯店

雨が降るなか45分歩き、目的の温泉に到着した。宿泊施設も併設されているが、今回は日帰り入浴だ。露天風呂は水着着用のため、赤色水泳帽(ハンガリー以来!)も持参していたのだが、客のオーダーが入ってから温泉を入れるのか、この日は台風の影響もあったからなのか露天風呂は空っぽの状態。

鉄泉かな、空っぽ

そこで、個室温泉(150元/h)に入ることにした。

湯屋と書かれた扉を開けると、家庭風呂の2倍サイズの風呂、とトイレ。お湯はりはセルフ。蛇口をひねると透明なお湯が出てきたが、徐々に緑っぽくなってきた。かすかに硫黄臭も漂ってくる。

椰子の木が見える場所で、真昼間から家庭風呂のような温泉に浸かる。不思議な気分だった。45分の汗もさっぱりしリフレッシュできた。温泉を出て、裏手に登山道を見つけ、少し散策してみる。

裏手の登山道入り口
ビッグタニシ

椰子の実やグロテスクなかたちの植物が生い茂っている。ビッグタニシ(正式名称は何だろう。数日前に初めて見たときはかなり驚いた)もあちこちにいる。

薄暗い!怖い!けどこの先が気になる!と歩いていると次第に全身が痒くなってきた。タンクトップ、短パン、雨でぐっしょり濡れた運動靴。これじゃダメだ。ウエッティな気候のせいで、また汗ばんでしまった。