ユウガオ

スーパーに行くと当たり前のようにみかけるユウガオという野菜。見た目は冬瓜に似ているような気がするのですが、どうやら別のもののようです。

”夕顔”と聞いてまず思い浮かんだのは源氏物語でした。

心あてにそれかとぞ見る白露の光そへたる夕顔の花

源氏物語
夕顔(源氏物語)

ユウガオはウリ科の植物で、夏の夕方に開いた白い花が翌日の午前中にしぼんでしまうことに由来するようです。大きな果実を実らせることが特徴で、ひょうたんとユウガオは同一種だそう。苦味の少ない品種が食用として分化したものがユウガオのようです。

大型スーパーではカットされたものも売っていますが、産直では1mほどの大きなユウガオが数百円で売られていました。食べきれるのかしら。

地元出身の職場の方々によれば、ごく一般的な夏の食べ物だそうで、炒めて醤油で甘辛く味付けをするのが一般的だと教えていただきました。逆に、冬瓜は食べたことがないとも伺いました。

あれ、これは

おそるおそる小さくカットされたユウガオを購入してみました。

カットされたユウガオ

かんぴょう!

そうです、ユウガオは巻き寿司の常連、かんぴょうの原料です。昔からかんぴょう好きなので、その食感ですぐに分かりました。生のユウガオは煮るとこんにゃくゼリーのような弾力のある食感です。

そういえば幼い頃、かんぴょうは何からできているのだろうと袋裏の原材料名を見てユウガオとあったものの、朝顔の仲間かな、だとしたらどこを食べてるんだ?と疑問だらけのまま自問自答して終わった記憶があります。馴染みのない食べ物だったのでまさかひょうたんの仲間だとは分かりませんでした。ちなみに、アサガオ、ヒルガオ、ヨルガオなどのヒルガオ科の植物とは類縁関係はないようです。

生ユウガオがこれほど売っているということは、かんぴょうもたくさん製造されているのだと思ったのですが、地元の方によると、加工品は主に関東の方が作っているとのことでした。(岩手製造のものもあるようですが少ないようです)

まだまだ知らないことがありますね、おもしろい。