作品上映、再び
映画を見る、今昔
自宅からDVD再生機器が姿を消し、ずいぶんと年月が経った。数年前、意を決していくつかのDVDを手放したが、それでもまだ宝物のほとんどがリビングの棚に眠っていて、ジャケットを眺めるしかなくなったそのまま大事に保管している。
サブスクがスタンダードになり、映画作品を見るために、いちいちディスクなど挿入しない。おそらく一生かかっても見きれないような作品が並べられた一覧画面から、”なんとなく”おもしろそうな作品や、友人から勧められた”アドレナリンリッチ”な作品たちを”なんとなく”観てみる。まあ、それなりにおもしろいのだが、ジーンやジュディー、バーブラの作品たちを取り憑かれたように連日見続けたような、あの衝撃や感動はない。検索で好きな作品を探してみるが、まあ、出会えない。
宝物
手持ちのDVDについて少し話をしようと思う。以前にもちらほら話しているが、17、18歳頃、偶然見た「雨に唄えば」に魅了されてからずっとハリウッド黄金期を彷徨い続けている。クラシックミュージカル沼に入った大学時代、海外に精通していた親友まっさんやくうさんの心強い手解きを受けて海外旅をスタートさせた。ハリウッド映画のふるさと、ロサンゼルスやニューヨークなどの大都市で日本未発売の作品や関連商品を買い漁ってはスーツケースをパンパンにして帰国した。当時、この作品探しにまつわる街探索はとても刺激的で、「おお、これが、あのイースターパレードの五番街か」とか「(バーブラっぽい発音で)ババリーヒルズ」と呟いてバスに乗ってみたりした。雰囲気のある古書店の店主が丁寧に書いてくれた紙切れを握りしめて、宝探しに練り歩いた小さな裏路地。現地で見つけられなかった作品たちは、海外サイトをくまなく探索して見つけだした。先ほどのシェルフに眠っているのが、そうやって手に入れた大事な作品たちだ。生産限定盤などは、装丁も豪華で眺めているだけで幸せだ
原点回帰
先日、DVDを貸した友人から「とても新鮮で面白かった!」と熱のこもった感想をもらった。作品にまつわる、付属のドキュメンタリー作品までしっかりと観てくれていた。同年代の友人から、嬉しい感想をもらったことがあまりないのでとても嬉しかった。と同時に、私も手持ちの作品たちをまたじっくり見てみたい衝動に駆られた。
次の瞬間、外付けドライブをポチっていた。

おかえり、作品たち。
そんなわけで、また宝物たちの上映ができるようになった。久しぶりに見返す作品たちは、年月を経て読み直す本と似ている。
ミュージカル映画が導いてくれた世界が、手元にある。