トラブルは旅の醍醐味?

フィンランドで乗り継ぎし、無事リスボンに到着して安堵も束の間。荷物が出てきません。

過去、アイスランドでも荷物が見つからず右往左往し、幸運にも空港内のはずれで見つかったことがあり、まだ慌てません。

ターンテーブル周辺をくまなく探し、フロア徘徊、しかし、探せど探せど見つかりません。

リスボンの地理感はまだ覚えていた

初めてのロストバゲージ

長期滞在に必要なほとんどの荷物は、なくなったかばんの中でした。先が思いやられ、青ざめながらロストバゲージに向かいました。待っている人の中には、途中で荷物が見つかり喜んで部屋から出て行く人もあり、自分もそうならないかなとただ祈るばかりでした。

長い待ち時間のあと、荷物の詳細な聞き取りを受け、空港内であがってきている品がないか関係部署に連絡をとってくれる職員さん。結局、現在リスボンの空港内では見つからず書類を作成してもらいます。あまりに気分が滅入っていたのに気づいてか、楽しい雑談で気を遣ってくれる職員さん。ポルトガルが気に入って今回また来たのだと言うとたいそう喜んでくれ、旅の話で和ませてくれました。今回は初めから都市の移動が激しいので、荷物発見時の連絡先欄がすさまじい行数になっていました(笑)丁寧に情報を聞き取っていただいたので、あとは世界中のどこかにいるであろう相棒が無事戻ってくるのを祈るばかりです。

そんな感じで、今回の旅はとりあえず下着を買うところから始まりました。

旅中に撮ってもらうこういう写真は新鮮

旅の友

荷物は見つかりませんが、隣に彼女がいたことが大きな支えでした。

マッキー

笑顔の素敵なマッキー

マッキーは職場の同僚で、前回ポルトガルから帰国したあとの私の(過度な)ポルトガル熱も間近でずっと見ていました。当初、「ポルトガルすごくいいところだから一緒に行かない?」と何度も誘いましたが、すぐに首を縦に振ってくれたわけではありませんでした。彼女はこれまでに海外旅行の経験がなかったこともあり、「まさか一緒に行くことになるなんて考えられなかった」と言っていました。

初海外

私の初海外はロサンゼルスでしたが、これはGene KellyとJudy Garlandにお熱だったことがあり、ほぼ情熱と好奇心で躊躇なく飛び出しました。まだハタチそこらの年齢だったこともあるかもしれません。彼らの軌跡を辿りたい一心で現地に向かいました。しかし、”初めての海外”というのはとても印象深く、特別で大きな意味を持つと感じています。

ベテラン社員さんの言葉

とうとうマッキーが「一緒に行ってみようかな。。」と言ってくれた日。

それは、私が熱心に誘う姿を見ていたベテラン社員さんの言葉でした。私が、「ポルトガルに心置いてきた」と言うのを「それは本気みたいやな」と言ってくれ、旅の姿勢をいつも褒めてくれる女性です。

旅慣れてる誰かと個人旅行で一緒に行ける機会なんてこの先あんまないで。彼女はポルトガルのことも旅していろいろ知ってるし、ポルトガル語もずっと勉強してる。興味がないとか、忙しいとか、予定合わへんとか、いろいろ理由つけて一生海外旅行とは縁なくなってしまうかもしれへんで。全く違う土地に行ってみるというのはええもんよ。まだ若いし、ちょっとでも気になるんやったら今行ってきたらええやん。仕事のことはなんとかするから気にせんでええよ。それに、”ポルトガルが初海外”なんてかっこええやんか

旅のはじまり

社員さんの力強いひと声のおかげで、マッキーのポルトガル行きは決まりました。ただ、何ヶ月もあけるのはさすがに難しいとのことで、マッキーは最初の1週間だけ一緒に過ごすことに。

初めての出入国で戸惑うだろうからいろいろ教えてあげよう!と先輩風吹かす準備をしていましたが、空港で誰よりもテンパっていたのはロストバゲージくらった自分のほうでした(笑)隣で意外にひょうひょうとしているマッキー。

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