リスボンへ

お昼過ぎにラーゴスを出て、夕方リスボンに帰ってきました。

まるで違う国に来たかのような気持ち

もうアルガルヴェのリゾートムードはどこにもなく、どこまでも続く石畳と、そこに住む人たちの街の生活風景だけがありました。すっかりビーチリゾートの魔術にかかってしまっています(笑)

ビーチムードの脳内を整理しながら、今回の滞在先であるアルファマ地区へ向かいます。アルファマ地区は、リスボンで最も古い街並みが残る地区で、ずっと訪ねたかった場所です。

この写真の階段は広いけれど、狭い階段と居住区がびっしりと折り重なるように続いており、重いスーツケースだと大変

地元出身だという若い女の子が、”アルファマは入り組んでいて慣れていないと分かりづらいから”と、チェックイン前に階段下まで降りて出迎えてくれました。滞在先まで談笑しながら歩いていると、ふとこう尋ねてきました。

あなた、ポルトガル住んでる?

「住んでいなけど、どうして?」

え?そうなの!?だってあなたと話してると、会ったばかりだけどすごくポルトガル知ってるなって思って。なんというか雰囲気がこの国に馴染んでいる感じがしたの。住んでいないと聞いて逆に驚いたわ

初めてこの国に来たときから感じる居心地の良さは、体感として間違っていないのかもしれないと思いました。これまでに、憧れて行きたかった土地でも、実際に滞在すると妙に居心地が良くないなと感じる地域も確かにありました。それに比べて、ここは自然体でいられる場所に感じます。確かに、独学で数ヶ月ポルトガル語を勉強したところで話せるようになったわけではないし、聞こえてくる彼らの言語は心地よい響きのBGMのままです。しかし、理屈は抜きにして肌で感じる心地よさがあるのです。

東京滞在中、リスボンで購入した私のリングを見た初対面の女性から、”もしかしたらその国に、何かつながる古の縁があるのかもしれないですね”と言われた不思議な体験を思い出しました。

滞在先の窓からはアルファマの景色が一望できた
展望台の飾り窓

マッキーの最終日に

マッキーと過ごした時間は楽しくてあっという間に過ぎてしまいました。帰国してしまうのは分かっていたものの、この旅の最後まで一緒に旅できたらなと残念で仕方ありません。やはり、友達と旅をするのはいいものです。一緒に未知の体験からの感動共有、出会う景色や出会う人と関わりながら思い出はどんどん分厚くなっていきます。今なら、旅行会社のキャッチコピーが大量にできそうです。

リスボン街歩き

シュガーパラダイス再び
いわしの缶詰メーカーの店、テーマパークみたいでしょ
日中とまた違った雰囲気の街

最終日の晩餐

最後の夜は記念になるような場所でと考えて、バイロ•アルトに向かいました。バイシャ地区を挟んで、アルファマの向かいにある地区です。ファドハウスやレストランやバーなどが数多く軒を連ねる地区です。

飲食店が多く、お祭りムードのストリート

ここで、ファドを聴きながら最終日の晩にしようと思っていたのですが、どの店も大行列です。狭い店内は席数が限られているので、時間を区切っての入れ替え制です。ストリートを歩いていると、各ファドハウスからは”サウダーデ”を感じるファドが聞こえてきます。

大行列のファドハウス前

1公演それなりの時間あるので、数十分並んでいましたがなかなか中に入ることができず、マッキーと過ごせる時間が待ち時間で終わってしまいそうなので、バイシャ地区に戻り明るい声が飛び交っている大通り沿いのレストランに入りました。

スタッフさんが、よく笑顔で話しかけにきてくれます。マッキーが今日最終日だというと、ポルトガルのワインをサービスで持ってきてくれました。

ポルトガルでは美味しいお米も食べることができます。海鮮リゾット(アローシュ•デ•マリシュコ)注文しました。「スペインのものとどこか違うんですか?」と尋ねると、「ポルトガルのほうがまろやかだね!美味しいよ!」とウインクが返ってきました(笑)アソーレスでは、自身で海鮮粥を作っていましたが、それよりもスパイスが効いて美味しかったです(あれをプロと比べたらあかん)。

和やかな雰囲気の店内で、夜はふけていきました。最高の夜になりました。ポルトガルに来て、ここハズレ!な食堂にあたっていないんですが、ポルトガルの食レベル高杉君なんでしょうか。

「もっと長いこといたらよかったかも」

渡航前、1週間で十分というようなことを言っていたマッキーが、ふとそう洩らしました。彼女にとっても最高の滞在だったに違いありません。

当日

早朝、とうとうこの日がやってきてしまいました。まだあたりが薄暗いなかuberを呼び、マッキーは少し不安そうな面持ちで去っていきました。

初海外、初ソロuber、初出国手続き。前日、帰国までのシュミレーションを行い、To doを一緒に確認しましたが、今日も彼女にとって刺激的な日になるでしょう。でも、滞在中の様子を見る限り全く問題なさそうです。

また、日本で会おうね。

私は、翌日からのアレンテージョ地方への移動に向け、バスセンター近くのホステルに移動します。

観光客にも人気のアルファマ地区