ポルトガルのエヴォラ

エヴォラってまさかあれですか

エヴォラ”と聞いて、あの一類感染症しか思い浮かばず一瞬戸惑いました。ここはパンデミックの地だったのか?

結果、”エボラ出血熱”とは何ら関係ありませんでした。日本語では”エヴォラ”と”エラ”でVとBの発音を区別しないのでこういう勘違いがたまに起きます。

エボラ出血熱

エボラウイルス属のウイルスを病原体とする急性ウイルス性感染症で、ウイルス性出血熱のひとつ。必ずしも出血性を伴うわけではないが、治療開始が遅れると致死率は80〜90%にもなる。

名前の由来としては、1976年にアフリカで初めて大流行した際、第一感染者の出身地付近であるザイール(現 コンゴ民主共和国)のエボラ川から名付けられた。

城壁に囲まれた古都

どこまでも平原が広がるアレンテージョ地方の中心都市が、ここエヴォラです。かつて、日本からの天正遺欧少年使節団もリスボン滞在後に訪れたようです。ローマ、イスラム、キリスト教、街にはいろんな時代の面影が歴史の流れを物語っています。旧市街は世界遺産にも登録されています。

こんなところに神殿が!と気になり行ってみることにしました。

町なかに佇む神殿

アクセス

鉄道でも行けますが本数が少ないので、利便性のよいバスで向かいました。近くを移動するのに鉄道は便利ですが、ポルトガルに来てから、長距離移動はもっぱらバスを利用しています。ウェブ予約も簡単にできるので使い勝手が良いです。

リスボンのセッテ•リオス•バスターミナルから約1時間半€12.50)です。

旧市街までバス停からは徒歩で15分程度

古都の風景

ルネッサンスを感じるファサードが印象的なグラサ教会
ジラルド広場
土産物屋やレストランも見つけやすい

じりじりと太陽が降り注ぎ、街歩きをしているとかなり体力を消耗します。そんな時はここがおすすめです。

ここはディアナ神殿前の公園で、休憩できるベンチがたくさんあります。公園からはエヴォラの町が一望できます。音楽を演奏していたり、子どもが遊んでいたりと穏やかで心地よい公園でした。

公園にある作品は、日本人彫刻家、北川晶邦さんの作品
観光馬車の姿も

カテドラル

要塞のような外観、街の雰囲気に合っている、門前には馬車停車場

1584年に天正少年使節団が到着した際、このカテドラルで、当時ヨーロッパでもまだ珍しかったパイプオルガンの演奏を聴いたとされているようです。珍しかった楽器が奉納されているのも、ローマ時代からアレンテージョ地方の中心都市として栄え、ルネッサンス期には大学も設置された学芸的な都市として重きを置かれていた都市ゆえでしょうか。

パイプオルガン
回廊

カテドラルに来たら、テラス式の屋根に登るのがおすすめ!

屋根の上らしく中央部が盛り上がっている
町と町の外側の平原が見渡せる

ディアナ神殿

街なかに溶け込むように建っている神殿。ローマ人によって造られ、月の女神ディアナにささげられたもののようです。中世には要塞として使われていたため、ローマ神殿のなかでは比較的保存状態が良いようです。

ギリシャも行ってみたいなあ。

サン•フランシスコ教会

装飾の美しい教会

この教会には人骨堂が付属しており5000体の人骨が壁や柱をぎっしりと埋め尽くしています。部屋はかなり温度が下がります。人骨で埋め尽くされた空間というのはパリのカタコンベでも見ましたが、歴史的な背景や、空間の違いもあり、また違った雰囲気でした。こちらは、修道士たちが黙想する場所として造られたようですが、人骨が建物の装飾に使われているというのはなんとも迫力があります。

ミュージアムも隣接

ミゼリコルジャ(慈悲)教会

外観はシンプルな造りながら、内部のアズレージョは本当に美しかったです。

小さな町なので徒歩でプラプラと散歩できる穏やかな町です。歩いていると、ふと入った教会がものすごく美しかったり、魅力的な路地裏を見つけたりとリスボンからの日帰り散策にぴったりの町だと感じました。

住宅地
よく見る手モチーフ、これいいよね
日陰がもっとほしい!

P.S. ロストバゲージが滞在先のホステルに届きました。乗り換えのフィンランドっぽいですね。約1週間、どうなることかと思いましたが、とりあえず、見つかってよかった。買い足した荷物分増えてしまいましたが、もうこれで、一安心!のはず