山口のポンピドゥ

山口市には、山口情報芸術センター(YCAM)というアートセンターがあります。インスタレーションのほか、映画館や図書館、ワークショップ、レストランなどが併設されています。

館内に初めて入ったとき、ふとデジャヴュ。

ここ、ポンピドゥセンター?

10年以上前に訪れたパリのポンピドゥセンター、ここで初めて草間彌生さんの作品を見て衝撃を受けた

昔からアートには興味があり、各地のこういった館をめぐるのも楽しみのひとつでした。最近は、ハイキングや山登りばかりになってしまいましたが。

ポンピドゥー館内もアートラボのようになっていて見飽きない

今回YCAMを訪れた時間帯は遅く、施設の外観は拝めていないし、館内も似ているわけではないのですが、どこか感じる空気感がパリにあるアートセンター、ポンピドゥセンターと同じでした。

YCAMでは、メディア・テクノロジーを用いた新しい表現の探求を軸に活動されているようで、マニアックそうな興味深いイベントがたくさん開催されているようでした。

取り組みが革新的過ぎて、庶民にはわからないな〜なんて思うこともあるよ(笑)

地元に住む方からそんな話も聞きました。へえ、なんだか面白そうな場所、入り浸ってみたいなあ。

残念ながらYCAM館内で撮った写真が保存できていなかったので、私たち渾身のYCAMで(笑)

YCAMさん使ってくれないかなww

今回、全国で開催されているという”爆音映画祭”がこのYCAMで開催されており、そのバックステージツアーに参加することになりました。

爆音映画祭

今回のワーケーションで大変お世話になっているmaru旅遊社の丸本さん。山口市でのあらゆる情報に精通していらっしゃいます。

”これ、ご興味あればいかがでしょうか?”

渡された冊子を見ると、爆音映画祭と書かれてあり、ちょうどその日はバックステージツアーが開催される予定になっていました。

行きたいです!

映画好きににはたまらない感じがぷんぷん。即答でした。

爆音上映

通常の映画用セッティングではなく音楽ライヴ用の音響セッティングをフルに使い大音量のなかで映画を見、聴く試みです。大胆かつ繊細な上映となります。

オフィシャルHPより

残念ながら予定が合わず、今回爆音上映は見ることができなかったのですが、このバックステージツアーだけでも随分面白そうな試みであることが伝わってきました。

バックステージツアーでは、爆音映画際のディレクターboid樋口泰人さんとYCAM音響スタッフをホストに、イベント用の特別な素材を使ってスピーカーの位置やその効果などについて詳しい話が聞けました。爆音上映の仕組みや特徴、かなりマニアックな解説でした(笑)

専門的なことは分かりませんが、音の伝わり方で映像のイメージがここまで変わるのかと驚きました。普通なら聞き逃してしまいそうな些細な音まで耳に伝わります。スピーカーの相乗効果で臨場感がハンパなかったです。こりゃ贅沢な映画になるな。実際に映画も見てみたかった!

同時に、私の大好きなクラシックミュージカル映画たちも爆音上映してほしくなりました。歌多いし本物の音楽ライヴになっちゃいそう。

サイレント、トーキー映画では、スクリーン下のボックスでお抱えのバンドが上映時に音を添える映像をよく見ます。ハリウッド映画における、サイレントからトーキーへの変遷期のドタバタ劇は大好きな映画『Singin’ in the rain(雨に唄えば)』で詳しく知ることができます。あれも、思えばトーキー期の爆音生音ですね。

私がクラシックミュージカル映画にはまったきっかけの作品

山口で思わぬ体験ができました。

車内でミュージカル映画曲を爆音再生しながら、次の目的地に向かいます。