初めての東北の山

岩手山の人気っぷり

登山ルート

山登りをしている地元の方に情報収集し、東北一発目は岩手山へ。八幡平に行きたくて仕方なかったが、連日の雨で、一番近い岩手山にまず登っておこうと思い立った。登りやすく、滝沢から一番近い馬返しルートから攻めていく。

頑張って早起きし、バゲットサンドを手作りした。登山口までのルートは、私が思い描いていた”滝沢”のイメージだった。心地よい山道をすり抜け、登山口に到着した7時前には、すでに第3駐車場まで満車に近い状態だった。雨続きの珍しい晴れ間だったからね。(想像超えの人気)

岩手山は給水ポイントがあって便利だと聞いていたので、まずはここで水を汲んでいく。

登山前の給水ポイント

人混みとガスガス

前も後ろも人が連なって登っていく。眺望はない。なんのデジャヴか。先の伊吹山では人混み登山ののち、結局眺望ゼロのまま下山した。恒例のガスって〜シリーズ。岩手山、お前もか

人混みとガスはほんと苦手。そして、ここらの山では熊鈴を持っている方が多い。この音がいたるところでこだまし、あたりに響きわたっていた。土地柄必需品かもしれないが、こちらが追われている気になるもんだからたまったもんじゃない。

そして最初から最後までガレザレパラダイス。

旧道を通ったほうが眺望あっていいよと聞いていたので旧道を進んだが、想像どおりガスガス。(萎え〜)

岩手の山の色

好きな九州のお山を思い浮かべながら、どこかクールな岩手山を恨めしく思いかけていた。その時、突如ガスが一気に晴れていった。

眺望いけるか!?
これが岩手の山の色か〜きれい
ガスなしだと雰囲気が全く違う
記念に、と思ったらまたすぐガスってきた

寝っころチェア

気が滅入ったまま登り続ける岩手山。浮かない気分で歩いていると、崖手前でガスの上に浮かぶようにして佇む石のベンチを見つけた。浮かない気分で登ると足も上がらず、予想外のところで滑ったり転んだりしかねない。まだ8合目にも辿り着いていない。ふてくされ、導かれるように腰掛けた。

ちょうどいい寝っころチェア

イームズのチェアのように、どこか計算しつくされたフィット感があった。気温が下がり、眺望もなく寒々しかったが、誰もいないこの場所が気に入り、予定よりもだいぶ早めだがランチをとることに。

早起きして作った6種野菜のバゲットサンド、うまい

ここにはトンボとアブの大群が渦巻いていたが、特に悪さをしてくるやつもいない。ときおりトンボが、様子を伺うようにして、ピタッと止まってくる。早起きのサンドイッチを自画自賛しつつ、静かな時間を楽しんだ。視界は自身の足回りだけだ。

次々と止まってくるとんぼ

前日、トレランシューで登る予定にしていたが、登り慣れたジモティーの助言に従いTX5を履いてきた。トレラン風情で来なくてよかったと改めて思い返していた。その山をよく知る人の情報はありがたい。

この寝っころチェアは思いのほか心地よく、モヤの中に雲隠れするように、肌寒い空気のなか30分程度寝っころがっていた。こんなことも珍しい。初めての東北の山だから、勝手が違うんだろうと勝手に考えていた。