さんさ?

職場のテレビでは、祭り開催のお知らせが大々的に報じられていた。

さんさは見たことある?

皆さん笑顔が素敵

さむさ?

(寒いしな、ここらへん)

関西と違う涼しい(寒い)夏に驚く毎日だったこともあり、しばらく”さむさ祭り”と勝手に思い込んでいた。

はは、違うよ、さんさだよ

盛岡さんさ踊りは毎年8月1日から4日間、盛岡市内の路上で開催される夏まつり。 一つの祭で太鼓が参加する数で日本一、「和太鼓演奏世界一」としてギネスブックにも認定されているそうだ。

東北のお祭りと言えば、青森ねぶた祭りがよく関西のニュースでも話題になるが、ねぶた祭りも同時期開催。この1週間は東北のお祭りウィークということで、各地方の祭りを行脚しながら移動する祭りツアーなども催行されているよう。職場の皆も、ねぶたはすごいから見に行くといい、はねっこ(踊る人)してくるといいと絶賛していた。

さんさ踊りの由来

藩政時代より踊り受け継がれてきた"さんさ踊り"の起源は、三ツ石伝説に由来しています。

その昔、南部盛岡城下に羅刹(らせつ)という鬼が現れ、悪さをして暴れておりました。困り果てた里人たちは、三ツ石神社の神様に悪鬼の退治を祈願しました。その願いを聞き入れた神様は悪鬼をとらえ、二度と悪さをしないよう誓いの証として、境内の大きな三ツ石に鬼の手形を押させました。(岩に手形…これが"岩手"の名の由来だとも言われています。)

鬼の退散を喜んだ里人たちが、三ツ石のまわりを「さんささんさ」と踊ったのが"さんさ踊り"の始まりだと言われています。

盛岡さんさ踊り実行委員会HPより

せっかく岩手に来たんだし、さんさ見てくるといいよ

さんさとさむさにまだ混乱しつつ、仕事終わりに盛岡まで連れてきてもらった。東北に来たのが初めてなら、東北のお祭りも初めてだ。

初めて盛岡市内に来た。駅の書体が明朝だった

滝沢とは全く違う雰囲気だ。3年ぶりに開催されるお祭りの日とあって、通りに向かう人の波ができていた。お祭りの規模が例年より縮小されていることもあるからか、人が溢れかえって歩けない、みたいな感じではない。普段のなんばよりも少ない。

祭りに向かう人の列、浴衣の人も多い

さんさ踊り

到着するとにぎやかなお祭りの音が聞こえてきた。

さんさの踊りにも4種(一般+伝統踊り)があるらしい。連れてきてくれた方は昔さんさチームに所属していた方で、その音を数秒聞いただけで何の踊りか全て教えてくれたが、私には全て同じ音に聞こえてきた。地元の人は幼い頃から練習して踊れる人も多く、1年がかりで練習に取り組むチームも多いと聞いた。

そしてこれ!!

一番感動した盛大チームの踊り!いつもキレッキレのパフォーマンスで有名なチームなのだとか。

キレッキレの盛大チーム

この太鼓は6kgもあるらしい。

小さい子から大人まで

パンデミックに関係なく、お祭り自体何年も行っていないが、お祭りを見て感動で泣きそうになったのは初めてだった。というのも、参加者の誰もが一生懸命踊りながら、皆観客に向けて笑顔を振りまいてくれるのだ。

アーティストの音楽ライブで、”本当にこの人歌うのが好きなんだろうな”とこちらも感動するような、あのときの感じに似ていた。

踊りは指先の繊細な動きが特徴的
今年のミスチーム、ミスの踊りも少し異なっていて華やかさがすごい

H姐さんが、こんなことを言っていた。

一番大変なのは笛かもね

笛パートは笛を吹きながらリズムに合わせて踊り、行進もこなす。数多くある参加チームのなかには、笛の音が聞こえづらいなと感じるチームもあった。笛を吹きながらのステップは相当な運動量だろう。

そんななかでも、再びさすがの盛大チーム!笛の音もしっかりと、笑顔もステップもきれっきれ。完全推しになりました(笑)

挑戦できるなら笛かっこいいなあ
歴代ミスさんさ

すっかり魅了されてしまい、この後はテレビの”さんさ特集”を凝視してチェックを欠かさなくなるように(笑)これはリピーターなるわ。来れてよかった。

踊りが終わるとすぐさま片付けが始まる屋台街。