吉野屋さん

素材にこだわった和洋菓子

新しい土地に行くと欠かさない”お菓子屋さん”チェック。またお家のようにくつろげる場所を見つけてしまいました。

私の”平泉ものがたり”発祥の地。すべては、ここから始まりました。

木の風合いが温かな店内

平泉の駅のすぐそばにある吉野屋さん。ご家族で経営されており、お父さんの雅之さんが和菓子を、息子さんの崇さんが洋菓子を担当されています。陳列されているお菓子を見てもわかるとおり、原材料にとことんこだわった老舗のお菓子屋さんです。地産地消を目指し、岩手で生産されているものを積極的に使用されているそうです。

りんごの季節!ちょうど10月9日からアップルパイの販売開始!

店内に入ると、イートインスペースが開放的で本当に居心地がいいです。お店では定期的に演奏会等のイベントも開催されており、にぎやかな店内を想像していつか訪れてみたくなりました。

姫林檎と崇さん作のイラスト

吉野屋さんで出されるコーヒーは、世界を駆け回るコーヒーハンターさん目利きの品。毎日お店でセレクトして出しているそうです。紅茶も全て無農薬のものを使用されており、香りも味も本当に美味しかったです。

陳列されているお菓子は持ち帰りでもイートイン、どちらでもOK
こだわりの原料

ここで聞かせていただいた話は共感することが多く、美味しいお菓子とお茶、居心地のよい空間、ついつい長居してしまいました。ここで、いろんな出会いが重なり、また私の新しい岩手ページが始まりました。

奥州藤原氏の理念

店内には、奥州藤原氏の浄土思想に対する理念が掲げられています。雅之さんから、その理念についても詳しく説明していただきました。

鐘の音が国家、民族、宗教、あらゆる世界を越え、どこまでも響いていきますように。慈悲を与えられることは、すべてのものにおいて平等である。歴史において、今も昔も、人々だけでなく、動物や鳥、魚など、生き物が犠牲になってきた。生きとし生ける者全て浄土へと、強い平和への願い。

雅之さんのお話要約

その行いや立場、種など関係なく、全ての生きものが平等に安らぎの浄土へと願う、奥州藤原氏の浄土思想。その理念は、時代を経てもなお美しさをみせる平泉の地で感じることができます。この言葉を聞いて平泉の景色を再び眺めてみると、”ゆめのあと”に藤原氏の遺した光を見れるような気がしました。過去の歴史は変えれませんが、歴史から学ぶことはできます。

雅之さんは山好きで、エベレストの写真も見せていただきました。雪山の早池峰も素敵だったなあ。今年の冬は岩手の山へスキーを考えておられるそうです。雅之さんがつくる弁慶力餅は、創業当時からの平泉銘菓で、餅×くるみの好物タッグで私もお気に入りのひとつになりました。

ごちそうさまでした。また、伺います。