エイブベリー

こんなに心地のよい場所があったのか。サマーリーズからのロードトリップ、カカオの儀式、エイブベリー村の占星術、ストーンサークルの奇跡。ストーンサークルをめぐる冒険の記録。

エイブベリーの旅記録(ジュンタオ編集)
リチャードさんの解説を聞きながらフィールドワーク

出発前日、予習

ここに来るまで知らなかったのだが、古代ミステリーのストーンサークルは、かの有名なストーンヘンジだけではないらしい。

いよいよ明日、リチャードさんのライフワークでもあるストーンサークルをめぐる旅に同行する。ストーンヘンジでモナリザを見たときの表情になった私たちだったが、エイブベリーは果たしてどういうなのだ土地なのだろうか。

”あのストーンヘンジ”以外にもストーンサークルが(多数)存在していた事実だけでも驚くのだが、エイブベリー・ヘンジは新石器時代に造られ、現存するなかで世界最大のストーンサークルだそうだ。

リチャードさんは独自に調査し制作したというスライドで、エイブベリーをはじめ、ストーンサークルについて詳しい講義を聞いた。

そして、特筆すべきなのは、サークルの中に村があること。これはエイブベリーだけ。

カカオの儀式

ジョーが持ってきたセレモニーカカオ。この場所は”サンクチュアリ”と呼ばれ、儀式を行う寺院であったようだ。ホットチョコレートでカカオの儀式。

ヨガの教えを分かりやすく伝えてくれたエミリーとケイティー

エイブベリー

エイブベリーは「イングリッシュ・ヘリテージ」、「ナショナル・トラスト」の管理のもと、世界遺産にも認定されている。かの有名なストーンヘンジが厳重に管理され、遠目から鑑賞するにとどまっていたのに対し、ここでは石にも触れることができること。

ストーンサークルのなかに村があることを思えば、当然といえば当然なのかもしれない。まわりには羊がいて、牧歌的な景色が広がる。より人々に近い場所に存在し、この村全体が不思議なストーンサークルのなかに存在している。エイヴベリー・ヘンジの建設が始まったのは、今から4600年ほど前、紀元前2600年頃だと言われている。

一般的な説として、青銅器時代まで、古墳群は死者の遺体を葬るために使用されたようだが、鉄器時代になるとストーン・サークルは使われなくなり、ローマ時代以降は周辺に村が築かれた。中世には、多神教や悪魔信仰と関連づけられた巨石は、宗教的かつ時代的な背景により、その多くが破壊されてしまったそうだ。

エイヴベリー・ヘンジはまだ未知の部分が多いが、ストーンヘンジ同様、儀式や祭典などに使われていたようだ。そして、エイヴベリーもまた、レイラインの線上にある。

レイラインとは

丘の上から眺めると、ローマ時代の街道や教会、巨石などのランドマークがイギリスの地図上の一直線上にあることから、古代の遺跡や聖地、教会などが直線で繋がるように意図して建てられたという説があり、この直線はレイラインは名づけられた。その遺跡の多くが、「lei」や「ley」という語尾で終わっていたことによる。これには諸説あるが、「特定の日の太陽の軌跡を示したもの」、「地下水脈や鉱脈、磁気などのエネルギーに関係するもの」「風水上の土地の気の経絡(龍脈)」など。いづれにせよ、強いエネルギーを感じる場所を聖地として崇めたり、何かしらの目印を建てたりしたと言われている。

ストーンはいろんなメッセージをくれるんだ。君も聞いてみるといい。

ジョーは、巨石に向かって歩きだした。巨石のふもとにはピクニックをしたり休憩している人もいて、石を近い距離で感じることができる。これがかの有名なストーンヘンジとの距離感の違い。

ここに立つと、来るべきとき来るべきところに来たという感覚があった。本当に不思議な感覚だったが、石に触れた瞬間、自然と涙が流れてきた。安心感にゆだねたくなるような、これが大地のパワーなのだろうか。確かにメッセージを受け取った。

メッセージを感じ取ったんだね。理由なんて必要ないよ。

皆と優しくハグをした。

ストーンが私たちをそっと包み込むような感覚があった

ストーンヘンジを真っ二つに横切るように幹線道路が走る光景もまた不思議な光景なのだが、全く違和感なく馴染んでいる。エイブベリーの村には数軒のショップとパブがある。

土手に沿って歩いていくと、荘厳な雰囲気の大木がある。

ここもまたパワーにがみなぎっている。

それぞれの石から聞こえてくるさまざまなメッセージ。その石を守るように茂る緑。穏やかな景色のなかに静かに佇むストーンサークル。はるか古代から、多くの声を聞きまた発してきたのだろう。

帰りの車内も興奮冷めやらぬといった感じで、私たちは不思議な石の魅力にますます引き寄せられた。