なくてもいいけど、あると幸せ
シナモンとニューヨーク
冬になると無性にシナモンを入れたくなる。コーヒー、ラテに手作りお菓子。あの独特の、甘いけど、甘すぎない、どこか神聖さを残した芳香は、素材のおいしさを際立たせるだけにとどまらず、”ちょっと幸せ”な気分にさせてくれる。

大学在学中、漢方の講義で”桂皮”が登場したとき、とくに惹きつけられた、ということもなかった。同じ桂皮の仲間であるニッキもどちらかと言えば苦手だったし(八橋はニッキ以外を選ぶ)、シナモンを身近に感じる生活を送っているわけでもなかった。
初めてアメリカを訪れたのは、2005年か2006年かそのあたりだったと思うが、飲食店や街なかでひときわ私の嗅覚を刺激したのはシナモンの香りだった。当時、初めての海外旅行だった私は、これまで日本で嗅いだことのない匂いや音、人、景色、全てが新鮮だったが、このシナモンの香りは、異国を感じる、とりわけ”アメリカの匂い”として記憶された。ジーンやジュディーもこの匂いを嗅いで、こんなスイーツを食べていたのだろうかと考えるだけで興奮した。

だから、2度目の海外旅行でまたアメリカを訪れたときにも、またシナモンの香りが漂ってくると、今アメリカにいるのだと実感して感慨深くなった。その後、ヨーロッパ各地でもシナモン菓子に幾度となく出会ったが、カナダ、いやアメリカの空気とシナモンのコネクションは未だに強烈だ。

今は、シナモンスティックとパウダータイプを常備しているが、こちらの5種ブレンドされたスパイスが使いやすい。パンプキンスパイスっぽい感じ。シナモンの香りが強い。毎日のコーヒーに少し振りかけるだけでも、別次元。私は、すぐニューヨークにトリップする(笑)

ちなみに、スティックタイプはこちらを使っている。粉砕したり、そのままコーヒーに添えたり。想像以上に大量で消費しきれないので、お気に入りの精油を垂らしてクローゼットに入れて消費している。カシアシナモンなので、セイロンシナモンよりもクマリンが多く含まれている。取りすぎに注意。

シナモンとバーブラの歌声。ここに足りないのはNYPDのサイレンの音か。冬はほっと一息、シンナムアルデヒド中毒。いや、中毒にならない程度に嗜んでいる。