ピコの鼓動

ここからは海側を背にし、山側へ向かって折り返し家路を目指す。

暴風で歩きづらく、常に後ろから車が迫ってくるときのような轟音を感じる。山でも波の地響きがあるみたいだ。何か大きな存在の体内に入っていくような感覚だった。

山の道から海が見える

時折聞こえてくる口笛は、おそらくこの島の鳥だろう。

いたるところに牛さん

山のなかの楽園

鼓動に導かれて進んでいくと、また海に面している場所が現れ楽園のような場所が現れた。

海とカラフルで美しい山肌

アソーレスの海岸は、夏になると溶岩石の天然プールが楽しめる。このあたりも、夏の間はビーチになるのだろうか。現在は閑散期のため人は誰一人いない。そこだけが季節を取り残されたように寂しげに感じられた。

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楽園に住む人

山を抜けると再び地元の人の居住区に出てきた。

たまに車が通る程度で静かな道
薬局

教会前や学校前で人を数名見かけたが、市街の中心部からは離れた場所のため人通りはほとんどない。

教会
教会内部
家の間には牧草地も
牛さん

相変わらず暴風は続いていたが、時折雲の合間から見える日差しは強くなり、早朝の鬱々とした気分が嘘のように晴れやかな気分になっていた。

あの鼓動の内部に入ったのだろうか。