アソーレスの皆さんがものすごくフレンドリーなので、気になることは躊躇することなく質問できる環境にある。

以前勤めていた会社で、自社であれ取引先であれ、何でもすぐ質問する会社の人が裏で”質問魔”と呼ばれていたらしいが、まさにこの状態かもしれない。

今日もプラプラ路地歩き

スーパー探索

海外旅行に行くと物珍しい食品に出会うことも多い。尋ねることもあったが、尋ねず謎めいたまま終わることも多かった。

ここポンタ•デルガーダのスーパーは最高の情報収集場所になっている。

例えばこれ。アリェイラというポルトガル発祥のお肉の詰め物。よく見る一般的な豚肉ソーセージではない。

見た目がややグロテスクなアリェイラ、一人じゃ多いから少しだけ量り売ってもらった

売り場近くにいた地元のお客さんに「これなんですか?」と尋ねると、「英語じゃどういうのかしら、英語話す人〜?」的な感じで近くにいる人がわんさか集まってきて、スタッフさんも交えて売り場が楽しい集会みたいになった。皆がかわるがわるアリェイラについて詳しく教えてくれた。

発祥には宗教的な背景があり、豚肉以外のいろいろな動物の血肉とパンを使った腸詰めのようだ。のちに調べたところによれば、アリェイラは、15〜16世紀にかけてポルトガル国内で迫害を受けていたユダヤの人々の知恵から生まれたソーセージで、キリスト教に改宗することを強いられたユダヤ教の人々がひっそりと暮らす山奥で、禁忌とされる豚を避け手に入る材料で作ったことがはじまりだという。

ヤギのフレッシュチーズ、少しクセはあるものの生タイプなのでよく見るゴートチーズと味は全く別物。パンにつけたらいいよと教えてもらった。パンに塗ると美味さが際立った
10種類以上あるハムのなかからどれがいいのか分からず、”サンドイッチに合うやつ5枚だけください”とオーダー
ポルトガルでよく見る一般的なパン。お家のドアによく引っ掛けてある。塩パンみたいな素朴な感じでシンプルだが結構うまい

キッチンにて

キッチンとワンフロアになってる皆が集うリビング。あれはゲーブルさんかな。

何それ!!?すっごいローカル体験してんじゃん!私は食べないけど(笑)

キッチンで先のアリェイラを焼いて、フレッシュチーズ開けてたら、同室のアメリカ人ユメちゃんがやってきた。

スーパーで聞いた話を伝えると興味深そうに食材を眺めながら、大盛りパスタとポップコーン食べてるユメちゃん。

血肉が練り込まれているので独特の味だったけれど、先に、ユダヤ人のご婦人にシナゴーグに案内してもらった記憶と相まって、食べ物にもポルトガルの宗教史を垣間見て感慨深かった。

とりあえず焼いてみた、挟んでみたシリーズ