セイア市街地から


車がないので市街地から自然公園方面にハイキングできるルートを探していたところ、このルートを見つけました。全行程ピストンで40km越えで日帰りが難しくなるので、今回は、セイアからサブゲイロまでハイキングすることにしました。

市街地から山の方面まではずっと上り坂になっています。
セイアのキーワードのひとつパン博物館もこの道をずっと上に登っていきます。


エストレラの景観
真夏の炎天下、セイアからサブゲイロまで5〜6時間歩きます。のどかな景色を見ながらのハイキングは心地よいですが、”登る”というより永遠に車道を”歩く”。誰も歩いていない阿蘇の真夏のバス道を、ひたすら歩いているような、そんな感じでした。水もパンも美味しくて、のどかな風景、だんだんリアルに阿蘇に思えてきました。



集落が近づくと石造りの教会がありました。この牧草地帯ならでは、景色と調和し美しい景観です。

ポルトガルの太陽
ハイキングルート中には集落がポツポツと点在しており、山小屋のような土産物屋さんや、レストラン、カフェもいくつかありました。

炎天下でのどはカラカラ、体力も予想以上のスピードで失われていきました。水は2L近く持ってきていましたが、どんどん少なくなっていきます。お昼もまだなのに、このペースだと、水尽きるぞ。。
数日前から発症している光線過敏症もどんどんひどくなってきているような気がします。
落武者風情で歩いていると、熱波による幻覚かと思うタイミングで運良く土産物、軽食屋さんを見つけました。
干からびてヨタヨタしながら店に入りました。
飲み物をください。。。
店員さんたちは驚いた表情で、席に案内してくれ、飲み物を持ってきてくれました。
え、こんな炎天下に歩いてきたの?サブゲイロまで?まじで言ってんの?信じられないよ
冷たい飲み物にありつけ生き返り、ついでに作ってきたサンドイッチ(セイアで買ったパンとチーズとお野菜)もそこで食べさせてもらいました。
「車で送ってあげれたらいんだけど」と気の毒そうな顔をしている店員さんたち。すっかり回復したので、ハイキングしたくて来ているから大丈夫だと伝えて礼を言い、またサブゲイロを目指して歩きはじめました。
サブゲイロ
その後もいくつかのカフェやお店に立ち寄りながら、ようやくサブゲイロに着きました。

村のなかにはお店は見当たらず、住民の方々も英語がなかなか通じなかったため、小さい村を一周したあとは広場のベンチで休憩することにしました。
「せっかく来たけどお店もないみたいだし、どうしようかな〜」

それでも1時間程度、ぼーっとしながら村に滞在していました。徒歩で戻るには疲れすぎていました。
運良くバスがあったりして、運良くタクシー停まってたりしてなんて考えていましたが、そんなうまくいくはずがありません。どうやらお店は、行きで見た村はずれの土産物屋さんやカフェだけだということが分かり、とりあえずそこまで徒歩で戻ることにしました。

行きに立ち寄ったお店に再度入り店主を呼びました。奥から出て来た店主に事情を説明すると、分かったと言ってタクシーを手配してくれました。涼しい店内の席に座らせてもらい、街からのタクシーを待ちます。

時間をかけて歩いてきた長い道のりでしたが、帰りは驚くほどスムーズに街に戻りました。
何はともあれ、助かった。
光線過敏症があまりに広範囲でリンデロン塗るべきか迷う。