ポルトガルという国

この色合いが好きでたまらなくなった

ヨーロッパ最西端の国、ポルトガル。ポルトガルという国に馴染みがあったわけではない。ヨーロッパ周遊中にもポルトガルには上陸しなかったし、これまでの旅中でポルトガル人と親しくなったこともなかった。ポルトガル語を聞いたことも学習したこともない。

ポルトガルという言葉は、歴史の授業で習う大航海時代や、長崎で出会う美味しいお菓子など、極めて限定的な事柄でしか思い浮かべることはなかった。しかし、その限定的な事柄だけでも、少なからず日本とつながりがありそうな国である。

これほど強い印象のなかった国だったが、今回の旅で一気に大好きな国になった。こんなに居心地がよいと感じる国はあっただろうかと思うほどに、魅了されている。

ポルトガルに行こうと思った理由

ポルトガル最高峰ピコ山のあるアゾレス諸島を目指すためである。ポルトガルの島と言えばマデイラ島の方が有名かもしれないが、アゾレス諸島も大西洋に浮かぶポルトガルの島々である。

ピコ島マダレナ地区、溶岩石の広がるワインヤード

年々、国内外の旅で、ハイキングやトレックをメインにした旅スタイルに移行してきた。私の旅のキーワードは「コミュニケーション」なのだが、これまでの街メインで過ごしてきた旅と比較し、より内容が豊かでローカルに密着した時間が過ごせるようになってきたような気がしている。その土地の自然と触れ合う時間は、その土地に入って五感をフル活用する時間である。それは、そこに暮らす人の生活を垣間見る貴重な時間である。

ポルトガル本土の最高峰もあるが、どうせなら島旅のほうが冒険心をそそる。日本語の観光情報もほとんどない。この際、大航海時代のヴァスコ•ダ•ガマの気分でいい。

今回のお供もこれ一択。