桜松公園

山行中、弟子の武田さんが仙人に尋ねた。

師匠、昼食はどうしようか?天気がいいし、あそこの東屋なんてどうだろう。

てっきり”東屋”という飲食店だと思い込んでいると、武田さんが驚いた表情で、いやいやいや違うよ、外で食べるんだよと教えてくれた。

修行後に、整えられた場所を歩くと少しぬるい感じもあったが、同時に町に戻ってきた安心感もあった。

日差しがとても心地よい。自然のなかで手作りのご飯を食べれるなんて、なんて贅沢な時間なんだろう。

武田さんたちが、お母さまお手製の”さんまのひつまぶし”を持参して皆にふるまってくれた。塩加減がちょうどよく、とても美味しかった。

帰り際、仙人が手招きして私を呼んだ。

これ、見たことあるか?

実がたわわ

これはヤマボウシの実で、食べられるんだ

まるで、プラで造られたモンスターの実といった感じ。山にあっても決して口にしなさそうな容貌をしているが、食べられることに驚いた。ジャムなんかにするそうで、焼きたてのパンに塗って山で食べたら美味いだろうな、なんて考えていた。

神社前にあるこの公園内には、きれいなトイレも併設されている。

公園前には神社、不動の滝があり、家族連れにもおすすめのスポット。晴れた日、公園内の芝生で寝転がり、焼きたてパンにヤマボウシジャムを塗る。最高だろうな。