高千穂という地名が鹿児島にもあることを初めて知りました。そして、宮崎と鹿児島の境目で再び天孫降臨伝説に出会うことになりました。降臨場所アタックしているわけではないのですが、なにかと縁がありますね。

今回は霧島連山の高千穂河原をベースに、高千穂峰と探索路をツツジを眺めながら散策することにしました。

立ち入り規制が多く縦走ができなくなっている

高千穂河原

高千穂峰への登山口となる場所です。高千穂河原までの道はくねくねとした山道ですが、きちんと舗装され運転しやすいです。高千穂生活以降、山道運転になるとテンション上がる症状が止まりません。駐車料金は500円です。ビジターセンターは休館中でしたが、隣のサービスセンターのスタッフさんがいろんな情報を丁寧に教えてくれました。(スーパーやパン屋など役立つ地元情報も大変助かりました)

スタッフの方に教えていただいた水飲み場。この水を飲んでから他の水は飲めなくなってしまったとおっしゃっていましたが、一口飲んで納得。本当に美味しかったです。こんなまろやかなお水が蛇口から出てくるなんて。私は下山後に知りましたが、山行前にここで汲んでいくのがおすすめです。トイレや足洗い場などもあり便利です。

霧島グリーン

雨が多くところどころぬかるんでいるところもありました。高千穂峰山頂までの道はガレ、ザレパラダイスです。登山靴を新調してからまだそんなにトレイルを歩いていないので、じっくりと使用感の確認をすることができました。

ミヤマキリシマの季節なので、いくつかの登山グループを見かけました。絶景を眺めながらのトレイルは本当に楽しいですね。稜線歩き最高。咲き始めのミヤマキリシマがグリーンにキュートなアクセントを加えています。

ややこしいですが、高千穂町の山の色と霧島の山の色はまた違っていますね。山行の本編は明日ですが、このメルヘン霧島が見たくて霧島連山にやってきました。

終始ガスってて幻想的
お椀型の御鉢

ガスって高千穂峰

半袖で稜線歩いてて寒くなかったの!?とサービスセンターで驚かれたのですが、テンション上がっていたのでそこまで寒さを感じませんでした。途中雨がパラついてガスってきたのでレインジャケットを羽織りましたが。

ガスって高千穂峰の姿なし

御鉢を過ぎたあたりから、次第にあたり一帯が霧に覆われついに何も見えなくなってしまいました。山頂に着く頃には再び眺望が開けることを期待しながら登ります。

ガスって山頂

晴れませんか、そうですか。霧島なだけに?

神が官を営んだしるしとされる天の逆鉾

ランチをしながら山頂で眺望待ちのグループも見かけましたが、探索路にも行きたかったこともあり、高千穂峰から二子石までの縦走は諦めそのまま下山することにしました。

あ、霧が晴れてきた

そして降り始めると、ガスが一気にひいてくる。切ないあるある。

高千穂峰を拝む

山を登ること

下山していると、一人の女性が声をかけてきた。見ると、行きの登山道で声をかけてきた女性だった。

今日はもうここでやめておくことにしました!

彼女自身登山をするのは2回目のようで、登山グループで来たがスピードについていけず一人ここで休んでいると疲れた表情で話してくれた。どのルートを行けばよいのか、あとどのくらい時間はかかるのか、この先の道はどうなのか等、彼女の口調からは不安感が滲み出ていた。

私も高千穂峰は初めてだったが、彼女を安心させるため、アプリでの予想タイムや距離などの数字とルートをまず一緒に確認した。そして何よりも重要なことは、安全第一が大前提であることを伝えた。せっかく来たからとはやる気持ちはわかるが、すくんだ足元では怪我や転落の可能性が増してしまう。引き返す、登らない判断も必要になってくる場合があるのだと、自分自身にも言い聞かせながら説明した。

その後、彼女は自身の状態を考え、今回はこの場所でメンバーを待つことにしたようだった。

「今回は登れなかったけど、綺麗な高千穂峰が見えたのでよしとします」

女性はすっきりとした表情で私にそう言って軽快に下りていった。

下山時晴れてきた眺望とともに