アメノウズメ

日本古典文学のお気に入りはいくつかありますが、古事記もそのひとつです。この歴史的な書物につきまとう政治的、宗教的意味合いは置いておいて、単純に国造り系フィクション小説として楽しんでいます。最近は、わかりやすい現代語訳の文庫本も多数販売されているので、まだ読んだことのない方はぜひ。

高千穂は、古事記に出てくる岩戸隠れの舞台としても有名です。この場面でひときわ印象に残るのが、アメノウズメ。天照大御神が天岩戸に隠れて世界が暗闇になったとき、岩戸の前でズンチャカ踊りまくって八百万の神々を大笑いさせ、見事にタスク達成。おもろいは正義、テンポのよい脅威のストーリー展開は見事です。

高千穂神社前のウズメさん

下の写真は、アメノウズメがサルタヒコと結婚した荒立宮と伝わる荒立神社で、その2柱を主祭神としています。自然の中に小槌の音がトントンと響く神社で、晴れの日の散策にぴったりでした。

荒立神社

現代小説よりも、お笑い番組よりもおもしろいかもよ、古事記(笑)

本を読むのは腰が重いという方、あっちゃんのこれがめちゃ分かりやすくておもしろいのでおすすめです。天岩戸隠れのくだりも出てきます。

高千穂の夜神楽

高千穂に伝わる民族芸能、夜神楽。これは、天岩戸でウズメさんが舞った舞に起源を持つとされています。一般向けに公開されているものもありますが、毎年11月中旬から2月上旬にかけ、それぞれの集落で夜通し奉納されるそうです。

私の知識の”神楽”は子ども向け映画で見た神楽のみなのですが、これを見てからその舞に憧れていました。願わくば、私も習ってみたいと(お神楽、かっこいい)。

実際、これと高千穂の夜神楽とは全く別物だったのですが(笑)夜神楽については知らないことだらけで、皆さんがいろいろ詳しく教えてくれました。神楽殿が女人禁制だということも初めて知り驚きました。ちなみに、神楽の踊り手のことを、ほしゃどんと言うそうな。夜通し舞が続く神楽殿を囲み、皆で楽しく酒を飲み交わすそうです。昨年はパンデミックで中止だったようですが、その光景を想像するだけでも楽しそうです。

ほしゃどんに憧れる私は、想像のウズメダンスを披露してみました。アップビート感が強過ぎたようで、地元メンバーにはややウケでした。(まだまだやな)

ちなみに、高千穂神社で行われている観光客向けの神楽は、今月12日まで中止されています。