セントーサの過ごし方

拝啓 天邪鬼さま

セントーサ、行かなくてよくない?

標識を見失う、意外と迷路なセントーサ島

そう言いかけて慌てて言うのをやめた。こんなことで、ビミョーな空気にさせる必要もない。ただ、これまでにもさんざん書いてきたが、人工物に囲まれていかにも”リゾート”な場所はタイプではない。前回旅で訪れたセントーサは、初回ハイでそれなりに楽しめたが、ここまで来たのにずっとテーマパークにいる気分。2度目はいいかな、という感覚だった。

けれど、予期せず再びセントーサ訪問の機会が訪れた。

ショッピングやカジノ、各種アクティビティー、アトラクション。せっかくのロケーションなのに、もっと自分らしい過ごし方はないものか。

今回は、セントーサでリラックスしたり、テーマパークアトラクションを楽しみたい方ではなく、リゾートアイランドでリゾートしたくない派、セントーサに来たくせに天邪鬼発動している方に向けてのご案内。

ビーチウォーク

リゾートピープル横目にひたすらトレック

セントーサの海岸沿いには、シロソビーチ、パラワンビーチ、タンジョンビーチと3つのビーチが並んでいる。この横並びのビーチを沿うように無料のセントーサビーチトラム(乗り降り自由、観光の要所を周遊していてとても便利)が走っていて、各ビーチ間の移動は容易。ただ、リラックスしに、目的のアクティビティーをしにビーチへ来る方が多いので、短時間に大移動しているような人は少ない様子。

ここに辿り着くまでの数時間、既に島内のインビアトレイル(記事はこちら)を楽しんできた。

ここからは、シロソビーチを起点にタンジョンビーチまでをひたすら歩く。先ほどのビーチトラムが走る道はきちんと舗装された大きな道路だが、このトレイルでは歩行者通路もしくは砂浜を歩いていく。

ビーチウォークの標識

何であえて、しなくてもいいしんどいことするのよ?

これまでの行動を見かねてマッキーが尋ねてきた。なぜかはわからない。歩くの好きなのか、自然が好きなのか、ただ天邪鬼なのかもしれない。彼女は苦笑いで首を傾げていた(笑)

心地のよいトレイルでは脳内音楽がかかってるのでいつも小躍り気味

中長期の旅に出る際は、何足かシューズを持参することが多いが、今回は履いている運動靴と水陸両用シューズのみ。おしゃれ靴はない。歩きまわる仕様で来ている。トレランシューズは迷ったが、シンガポールは整備されたトレックが多そうなのでやめておいた。

このビーチウォークで一番興味深かったのは、ビーチごとの特色。ビーチクラブの音楽やお店の雰囲気とともに、そこに来る客層も絶妙に棲み分けができているようだ。各ステーションからのアクセスのしやすさなどもあるかもしれない。

シロソビーチ

前回旅でアクティビティー制覇のために唯一訪れたビーチ。ジップライン、カヤック、バンジージャンプ、サーフィンなどのアクティビティが充実しており、若者たちで賑わっている。

大行列、小さな悲鳴も聞こえてくる。

ハワイをテーマにしたオラ・ビーチクラブ

セントーサのビーチ全体に言われていることだが、色味を含めて”セントーサの海はあまり美しくない”そうだ。というわけで、海に入っている人よりも砂浜チルやこういったアクティビティーを楽しんでいる人のほうが多い。美しい海に天然プールがあったなら、水着でビーチバカンスになったかもしれない。

また、シロソビーチ界隈には、イギリス統治時代に防衛の拠点となったシロソ砦などの史跡も点在している。

靴の中は砂まみれだが、ひたすら歩く

パラワンビーチ

モノレールからのアクセス抜群で、家族連れで賑わうビーチ。歩き疲れたマッキーはビーチトラムで向かうことに。タンジョンで待ち合わせ。

砂浜でリラックスしている家族連れが多い
ほぼ満席
リサイクル材料で作られた美しい木造アート Curious Sue

人は多いが、落ち着いていて雰囲気のいいビーチ。それぞれ思い思いに過ごしているのが伝わってきて開放感がある。

ハンモックいいなあ

吊り橋を渡った先に浮かぶ小島は、アジア大陸最南端。

タンジョンビーチ

島の東南に位置しているタンジョンビーチについては、先の記事にも書いているとおり。プール付きのビーチクラブに訪れる人が多く、その周辺は若者中心の観光客で賑わっている。

タンジョンビーチクラブ

ビーチクラブを少し離れれば、パラワンビーチと比べると人は少なく落ち着いている。

ビーチウォークのあとで

帰りの手段

日も傾き、1日島を満喫したあとは思いのほか疲れが出てきた。ビーチクラブでノリのいいDJ音楽を聞いているとまだまだ歩けそうな気もしてくるが、歩いて起点まで戻るとなると修行感が出てくるだろう。

帰りは、ビーチトラムでいいよね?

天邪鬼に反論させる余地なし、と言わんばかりにマッキーは語気を強くした。

夕刻のトラムからの眺めが美しかった

ちなみに、パラワンビーチ近くにあるビーチステーションがハブになっていて各種乗り物の乗り換えはここがおすすめ。ここからハーバーフロントまで無料のシャトルバスが運行している。なんて便利。

帰りのシャトルバス待ち

天邪鬼も満喫のビーチウォーク完走。

ビーチウォークは短パンにビーサンがベスト。何なら手ぶらがいい。売店もたくさんあるし、水筒持たなくても喉が乾けばバー行くのもあり。